第二の人生、定年後(2) 定年退職から8か月
第二の人生、定年後(2) 定年から8か月
旅行業の開業に至るまでを振り返ってみます。ささやかながら、僕の人生における久しぶりの冒険談です。
2014年4月末に定年退職し、同年12月3日に旅行業を開業しました。 旅行業にしたのは、ツアーではない、「じぶん旅(滞在型海外旅行)」の楽しさを多くの方と共有したいと思ったからです。
旅行業開業には次の三つの関門があることが判ったのは、退職の2か月前でした。
1.旅行業は、不動産業等と同じく、役所への登録申請が必要。
2.旅行会社が倒産しても旅行者が旅行代金を回収できるように、営業保証金の供託が必要(最低3百万円)さらに、基準資産額3百万円以上なので、合計6百万円以上の資金が必要。
3.旅行会社の各事業所には、最低1名の旅行業取扱管理者の配置が必要。事業所が、国内旅行のみ取扱の場合には、国内旅行業務取扱管理者、海外旅行も取り扱う場合には、総合旅行業務取扱管理者が必要。試験は年1回、10月中旬頃。総合旅行業務取扱管理者の場合の全科目受験の合格率は、15%前後。
さっそく、会社勤めのかたわら、資格取得をめざして、通信で勉強を開始しました。40年ぶりの受験勉強は、記憶が定着せず思った以上に大変でした。
5月20日~6月20日:夫婦でフランスに1か月滞在しました。ホテルには宿泊せず、Airbnbサイトで予約したパリのモンマルトル界隈のアパート2か所、ブリュターニュ地方のご夫妻の古い館にホームステイ、ロワール渓谷沿いの古城、知り合いになったパリジェンヌ(シニア)のアパート等に泊まりました。ゆったりとしたオーダーメイドの旅は、毎日が小さな初体験の連続でした。
一部ご一緒した、Hさん、Yさんと共に十分に楽しみました。自分達で食材を買い、料理を作るのも面白かったです。また、観光地、美術館巡りだけでなく、昼寝の後の、夜のコンサートは、大人の楽しみとして、何度でも行きたいと思いました。
さて、戸惑ったこと。①パリの公衆トイレは、使用の度ごとに便器が壁に自動的に収納され、床まで洗浄されるシステムでした。のんびりしていたら、靴がびしょ濡れになってしまいました。②帰国当日、フランス国鉄の突然のストです。予約した列車は間引き運転のためキャンセルされました。何とか飛行機に間に合いましたが、冷汗ものでした。
受験生期間:10月の「総合旅行業務取扱管理者」試験を目指して、勉強に励みました。各科目最低60%以上の点数が必要なので、必死でした。関係する法令や定款は覚えればよいので、何とかなりましたが、JR各社の運賃制度がややこしい! 国際航空運賃計算が難しい!
でも、今年合格できないと、起業が1年延びてしまう! 時間が足りず、あせりました。
やる気を維持するために、リュックを背負って、模擬試験にも数回参加しました。
10月12日:試験会場は、池袋の立教大学。受験者は約1万人。国際航空運賃は、かなり間違ってしまった。でも、英語は完璧だったので、合格していますように!試験勉強からは解放されましたが、合格したかどうか不安の日々が続きました。
11月:とりあえず自分を落ち着かせるために、会社設立の準備開始。素人ながら会社の定款を作成し、7日に公証役場で認証を受ける。11日は、法務局で会社登記申請を行う。11月11日「いい日、いい日」が会社設立日になりました。会社の登記手続きはスムーズに行き、17日に完了。
21日、合格発表日。 昼頃、合格証が書留便で届く! やれやれ、ほっとしました。これで、旅行業登録に必要な書類が全て整う。
26日、千葉県庁に旅行業登録の書類一式を提出し、受理して頂く。
12月1日:千葉県庁から電話連絡が入ったので、さっそく旅行業の登録通知をウキウキと取りに行く。千葉県知事旅行業登録 第3-917号。知事名は森田健作ではなく、本名の「鈴木栄治」となっていた。2日に第3種旅行業に必要な、営業保証金3百万円の手続きを行う。これで、開業に必要な諸手続きがすべて終了。3日から営業開始の運びとなりました。
みなさま、国内・海外両方の旅行に関するご相談など、ぜひお気軽にご利用下さい。ご予算に応じて、少人数制の、行きたい場所に出かけ、のんびりゆったり過ごす、「じぶん旅」にご案内いたします。
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